RF磁場

核磁気共鳴では、静磁場に垂直な方向に照射する電磁波(振動磁場)のことを、RF磁場(ラジオ波磁場、RFパルス)と呼びます。

核のラーモア周波数が数10〜数100MHzであることから、振動磁場の周波数はFMラジオに用いられる周波数領域(ラジオ波領域)にあるため、このように呼ばれるようになりました。振動磁場は、コイルにかける電圧を振動させることで発生させることができる。

核磁気共鳴

核磁気共鳴(かくじききょうめい、NMR、Nuclear Magnetic Resonance)とは、外部静磁場に置かれた原子核が、固有の周波数の電磁波と相互作用する現象です。

原子番号と質量数がともに偶数でない原子核は0でない核スピン量子数Iと、磁気双極子モーメントを持ち、その原子は小さな磁石と見なすことができます。

磁石に対して磁場をかけると磁石は磁場ベクトルの周りを一定の周波数で歳差運動する。原子核も同様に磁気双極子モーメントが歳差運動を行ないます。この原子核の磁気双極子モーメントの歳差運動の周波数はラーモア周波数(Larmor frequency)と呼ばれます。この原子核に対してラーモア周波数と同じ周波数で回転する回転磁場をかけると磁場と原子核の間に共鳴が起こります。この共鳴現象が核磁気共鳴(Nuclear Magnetic Resonance、略してNMR)と呼ばれているわけです。

磁場中に置かれた原子核はゼーマン効果によって磁場の強度に比例した、一定のエネルギー差を持った2I+1個のエネルギー状態をとります。このエネルギー差はちょうど周波数がラーモア周波数の光子の持つエネルギーと一致。そのため、共鳴時において電磁波の吸収あるいは放出が起こり、これにより共鳴現象を検知することができる